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>> 3.公差・幾何公差関連JIS規格概要 - その他の公差関連規格


製図における公差表示方式の基本原則(寸法公差、幾何公差の関係)
引用元 :
JIS B 0024:1988 製図 ― 公差表示方式の基本原則


  • JIS B 0024:1988 製図 ― 公差表示方式の基本原則 − Technical drawings -- Fundamental tolerancing principle

JIS規格に規定される製図における公差表示
方式の基本原則(寸法公差、幾何公差の関
係)について、上記のJIS規格から引用・抜粋資
料です。ご利用に際しては、こちらのご注意もご
確認下さい。

公差・幾何公差関連JIS規格リストや加工品の
普通公差には、普通公差(第1部)金属プレ
ス加工品
金属板せん断加工品普通幾何
公差(第2部)
などもあります。
また、幾何公差のためのデータムリーマの寸
法公差の決め方
なども。

その他、JIS規格関連ではこちら。
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【 製図における公差表示方式の基本原則(寸法公差、幾何公差の関係) 】

1.規定範囲

この規格は、寸法公差(長さ寸法及び角度寸法)と幾何公差との間の関係について規定する。

引用規格:

・ISO 286/1 ISO system of limits and fits - Part 1 : Bases of tolerances, deviations and fits
(=) JIS B 0401 寸法公差及びはめあい

・ISO 2692 Technical drawings - Geometrical tolerances - Maximum material principle
(=) JIS B 0023 最大実体公差方式

対応国際規格:

・ISO 8015 Technical drawings - Fundamental tolerancing principle

関連規格:

・ISO 1101 Technical drawings - Geometrical tolerancing - Tolerancing of form, orientation, location and run-out - Generalities, definitions, symbols, indications on drawings
(=) JIS B 0021 幾何公差の図示方法


・ISO 129 Technical drawings - Dimensioning - General principles, definitions, methods of execution and special indications
(=) JIS Z 8317 製図における寸法記入方法

・ISO 406 Technical drawings - Tolerancing of linear and angular dimensions
(=) JIS Z 8318 製図における寸法の許容限界記入方法



2.適用分野

この規格で規定する原則は、図面及びそれに関連する技術文書における以下の項目に適用する。
  • 長さ寸法及びその公差
  • 角度寸法及びその公差
  • 幾何公差
これらの項目は、部品の個々の形体に対し、次の四つの特性を定める。
  • 寸法
  • 形状
  • 姿勢
  • 位置
参考: ここでは形状、姿勢及び位置を幾何特性(geometry)という。
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3.参考規格

ISO 261/1
寸法公差方式及びはめあいほうしき - 第1部 : 公差、許容差及びはめあいの基本(1

(ISO system of limits and fits - Part 1 : Bases of tolerances, deviations and fits)

ISO 1101
製図 - 幾何公差方式 - 形状、姿勢、位置及び振れの公差方式 - 一般事項、定義、記号、図面指示

(Technical drawings - Geometrical tolerancing - Tolerancing of form, orientation, location and run-out - Generalities, definitions, symbols, indications on drawings)

ISO 2692
製図 - 幾何公差方式 - 最大実体公差方式(2

(Technical drawings - Geometrical tolerances - Maximum material principle)

注(1): 現在のところ(1985年)草案段階(ISO/R286-1962の改訂)
注(2): 現在のところ(1985年)草案段階(ISO 1101/2-1974の改訂)



4.独立の原則

図面上に個々に指示した寸法及び幾何特性に対する要求事項は、それらの間に特別の関係が指定されない限り、独立に適用する。
それゆえ何も関係が指定されていない場合には、幾何公差は形体の寸法に無関係に適用し、幾何公差と寸法公差は関係ないものとして扱う。
したがって、もし、
  • 寸法と形状又は
  • 寸法と姿勢又は
  • 寸法と位置
との間に特別な関係が要求される場合には、そのことを図面上に指定しなければならない( 6. 参照)。


5.公差

5.1 寸法公差
5.1.1 長さ寸法公差
長さ寸法公差は、形体の実寸法(actual local size)(2点測定による)だけを規制し、その形状偏差(例えば、円筒形体の真円度、真直度又は平行ニ平面の表面の平面度)は規制しない(ISO 286/1 参照)。
形状偏差は、次のもので規制する。
  • 個々に指示した形状公差
  • 普通幾何公差
  • 包絡の条件
備考:
この規格では、単独形体は一つの円筒面又は平行ニ平面の表面で構成されているものとする。
長さ寸法公差は、個々の形体間の幾何学的な関係を規制しない。例えば、長さ寸法公差は、立方体の側面の直角度を規制しないので、直角度公差を設計上の要求によって指示する必要がある。

5.1.2 角度寸法公差
角度の単位で指定した角度寸法公差は、線又は表面を構成している線分の一般的な姿勢だけを規制し、それらの形状偏差を規制するものではない( 図1 参照)。
実際の表面から得られる線の一般的な姿勢は、理想的な幾何学的形状の接触線の姿勢で決まる( 図1 参照)。このとき、接触線と実際の線の間の最大間隔は、できるだけ小さい値でなければならない。
形状偏差は、次に示す公差で規制する。
  • 個々に指示した形状公差
  • 普通幾何公差
図1 角度寸法公差

図1 角度寸法公差

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5.2 幾何公差
幾何公差は、形体の寸法に無関係に、その形体の理論的に正確な
  • 形状又は
  • 姿勢又は
  • 位置
からの偏差を規制する。
そのため、幾何公差は、個々の形体の局部実寸法とは独立に適用する( 4. 参照)。幾何偏差は、その形体の横断面が最大実体寸法であるかどうかにかかわらず、最大値を採ることができる。
例えば、ある任意の横断面において最大実体寸法をもつ円筒軸は、真円度公差内でひずんだ形の偏差(lobed form deviation)をもつことができ、また真直度公差の大きさだけ曲がることも許される[ 図2(a) 及び 図2(b) 参照]。

図2(a) 円筒軸における寸法公差及び幾何公差 (図面指示)

図2(a) 円筒軸における寸法公差及び幾何公差 (図面指示)

図2(b) 円筒軸における寸法公差及び幾何公差 (解釈)
図2(b) 円筒軸における寸法公差及び幾何公差 (解釈)



6.寸法と幾何特性との相互依存性

寸法と幾何特性との相互依存性は、
  • 包絡の条件( 6.1 参照)
  • 最大実体公差方式( 6.2 参照)
を用いて指示することができる。

6.1 包絡の条件
包絡の条件は、単体形体、つまり円筒面又は平行ニ平面によって決められる一つの形体[サイズ形体(feature size)]に対して適用する。この条件は、形体がその最大実体寸法における完全形状の包絡面を超えてはならないことを意味している。
参考: 単独形体については、5.1.1 の備考を参照のこと。
包絡の条件は、以下のいずれかによって指定される。
  • 長さ寸法公差の後に記号 E を付記する[ 図3(a) 参照]。
  • 包絡の条件を規定している規格を参照する。
例: 円筒形体に適用した包絡の条件
(a) 図面指示
図面指示の例を 図3(a) に示す。
図3(a)

図3(a)

(b) 機能上の要求事項
図3(a) で指定される機能上の要求事項は、次のとおりである。
  • 円筒形体の表面は、最大実体寸法φ150における完全形状の包絡面を超えてはならない。
  • いかなる実寸法もφ149.96より小さくてはならない。
これは、形体の実際の各部分が以下の要求を満たさなければならないということを意味する。
  • 円筒軸の個々の実直径は、寸法公差0.04内に収まっていること、したがって、φ149.96からφ150の間を変動できること[ 図3(b) 参照]。
図3(b)
図3(b)
  • 円筒軸全体が、完全形状でφ150の包絡円筒の境界の内部にあること[ 図3(c) 及び 図3(d) 参照]。
図3(c)
図3(c)

図3(d)
図3(d)

したがって、すべての個々の実直径が最大実体寸法φ150である場合には、軸は正確に円筒形状でなければならない[ 図3(e) 参照]。

図3(e)
図3(e)

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6.2 最大実体公差方式
機能的、経済的理由から形体(群)の寸法と、姿勢又は位置との間に相互依存性に対する要求がある場合は、最大実体公差方式( M を用いて表す)を適用する(ISO 2692 参照)。


7.図面への適用
7.1 図面の完全性
図面には、部品の機能を完全に検査するために必要な寸法公差及び幾何公差が指示されていなければならない。

7.2 表示方法
独立の原則を適用する図面には、図面の表題欄の中又は付近に次のように記入しておかなければならない。
  • 公差表示方法 : JIS B 0024 (ISO 8015)
この指示は、普通幾何公差に関する適切な規格又は他の関連文書を参照して補足しなければならない。幾つかの国家規格(図面に引用しなければならない)では、単独形体に対して包絡の条件が標準であり、したがって、個々に図面に指定しないと定めているものもある。




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